オーストラリアの大学ランキング〜グループ・オブ・エイト特集〜

オーストラリアの大学ランキング グループ・オブ・エイト 留学

みなさん、こんにちは。

オーストラリアの大学に留学してみたいと思いませんか?

オーストラリアには42の大学があり、そのうちの39大学が国公立大学です。

オーストラリアのトップ8大学を総称してGroup of Eightと呼びます。

Group of Eightは国際的な評価も高い大学であるため、留学生にも人気です。ひょっとしたらあなたも興味があるかもしれません。 この記事では、Group of Eightの大学をそれぞれ簡単にご紹介します。

オーストラリアの大学に「偏差値」はあるのか?

オーストラリアの大学ランキング

オーストラリアには、日本で使われている「偏差値」という考えはありません

オーストラリアの大学のレベルを知るためにはQSやTimes Higher Educationによる世界の大学ランキングを活用します。

日本の大学も数校トップ100にランクインしているので、ランクインしている日本の大学と比較しながらオーストラリアの大学のレベルをチェックすることがおすすめです。

グループ・オブ・エイトとは?

グループ・オブ・エイトとは

グループ・オブ・エイト(Group of Eight)とはオーストラリアのトップ8大学のことを指します

Group of Eightには下記の大学が含まれています。

  • シドニー大学
  • クイーンズランド大学
  • オーストラリア国立大学
  • ニューサウスウェールズ大学
  • アデレード大学
  • メルボルン大学
  • 西オーストラリア大学
  • モナッシュ大学

これらの大学は国際的な評価も知名度も高いため、留学生に特に人気があります。それゆえに、Group of Eightに含まれていない大学と比較すると学費が全体的に高めに設定されているので大学選びをする際には気をつけましょう。

しかし、私自身Group of Eightの1つであるモナッシュ大学に通ってみて、メリットを2つ感じました。1つ目は、就職活動で少し有利に進められたことと、2つ目は、大きな自信になったことです。

モナッシュ大学は詳細は後述しますが、世界トップ50にランクインする大学です。在学中はかなりしんどかったですが、落第することなく何とか無事に卒業することができました。今でも何か辛いことがあると、「あの時頑張れたんだから大丈夫!」と自分の心の支えになっています。

私のモナッシュ大学体験談に興味がある方はぜひ、下記の記事も併せて読んでみてください!

グループ・オブ・エイトの大学の世界ランキング

グループ・オブ・エイトの大学の世界ランキング

下記は2023年のQS世界の大学ランキングをもとにしたグループ・オブ・エイトの大学ランキングと、日本の大学のランキングを比較した表です。ご覧ください。

カッコ内の数字は順位を表しています。

オーストラリアの大学のランキング日本の大学のランキング
オーストラリア国立大学(30)東京大学(23)
メルボルン大学(33)京都大学(36)
シドニー大学(41)東京工業大学(55)
ニューサウスウェールズ大学(45)大阪大学(68)
クイーンズランド大学(50)東北大学(79)
モナッシュ大学(57)名古屋大学(112)
西オーストラリア大学(90)九州大学(135)
アデレード大学(109)北海道大学(141)

グループ・オブ・エイトの大学の紹介

グループ・オブ・エイトの大学の紹介

それでは次に、各グループ・オブ・エイトの大学の特徴を1校ずつご紹介します。

オーストラリア国立大学

オーストラリア国立大学は、オーストラリアでただ1つの国立大学で、キャンベラにキャンパスを構えています。1946年に設立されました。

オーストラリア国内No.1にとどまらず、南半球No.1と評価されている大学です。そのため、これまでにノーベル賞受賞者や政治家など多くの著名人を卒業生として輩出しています。

緑豊かでかつ広大なキャンパスで(約145ヘクタールもあり東京ドーム31個分です!)、野生のカンガルーや美しいオーストラリア固有の野鳥を日常的に目にすることができると言われています。

みなさんはキャンベラがオーストラリアの首都であることをご存知ですか?多くの方が勘違いされていますが、シドニーではなくキャンベラです。シドニーはオーストラリアの経済や商業の中心地ではありますが、首都ではありません。

キャンベラはオーストラリアの行政や政治の中心地で、国会議事堂等の施設が数多く立ち並ぶ街です。

そのような土地柄であるため、オーストラリア国立大学に入学すると、官公庁やオーストラリア政府や世界的にも著名なNGO団体にインターンシップができるチャンスがあるかもしれません

オーストラリア国立大学でおすすめな学部はアジア太平洋学部です。この学部はオーストラリア国立大学にしか存在しません。そして立命館大学とコラボレーションしている点が非常にユニークです。このコースは4年間のコースで(オーストラリアの大学は3年間であることがほとんどであることから、これは長いと言えます。)アジア太平洋学部を専攻した学生はオーストラリア国立大学と立命館大学の両方にそれぞれ1〜3年通うことになります。

そして、オーストラリア国立大学でユニークな点はダブルディグリー制度です。ダブルディグリーとは2つの学位を同時に取得ができるため、時間とお金を節約することができ、さらには卒業後のキャリアの可能性を広げることができるというメリットがあります。ダブルディグリー制度を取り入れている大学はオーストラリア国内でも数多くありますが、学士の専攻と修士の専攻を組み合わせたダブルディグリー制度を導入している大学は国内ではオーストラリア国立大学だけです。

メルボルン大学

メルボルン大学はオーストラリア国内で2番目に古い大学で1853年に設立されました。留学生の数が全学生の半分近くを占めているという特徴があります。

オーストラリア人の友人曰く「裕福な学生はメルボルン大学に行き、実力がある学生はモナッシュ大学に行く」そうです。世界の大学ランキングを見ると、メルボルン大学の方がモナッシュ大学よりもランキング上位であるため、真偽は定かではありませんが、メルボルン大学は授業料が高いことで有名なことは確かです。

しかし、メルボルン大学は奨学金プログラムが充実している点も魅力の1つです。約1,200ものの奨学金のプログラムがあり、学費の25〜100%が免除になるのでぜひチャレンジしてみましょう。

メルボルン大学の中でおすすめな学部は法学部です。法学部はQS世界の大学ランキングでも12位にランクインしており、オーストラリア国内では最高峰であると言われています。対面での授業だけでなく、オンラインだけでの受講や、対面とオンラインを融合させたハイブリッドタイプの授業もあるので非常にフレキシブルです。

また、メルボルン大学はメルボルン・モデルという独特な教育課程があることでも有名です。これは、卒業するまでに履修すべき単位数の25%を他学部の授業から選択する必要があるという教育課程です。他学部の授業を履修することで、物事をより多角的に捉えることができたり、柔軟な思考を持つことができるようになるという理由でこのようなシステムが導入されています。メルボルン大学は学士課程では約100、大学院では400以上もののコースや専攻を展開しているため、他学部の授業ではあってもあなたの興味にあった授業が必ずあるでしょう。

そして、メルボルン大学は「就職率の高さ」でも定評があります。QS世界の大学就職ランキングでは8位にランクインしています。オーストラリアで就職する際には、インターンシップやボランティアなどの経験が重要視されるのですが、メルボルン大学ではインターンシップ提携先の企業が1,600以上もあり、これが就職率の高さの理由かもしれません

シドニー大学

シドニー大学は1850年に設立されたオーストラリアで最も古い大学です。

これまで多くの卒業生を著名人として輩出しており、卒業生の中にノーベル賞受賞者が5名います。

キャンパス内には、国家遺産として登録されているゴシック様式の建物Great Hall、南半球で最古の美術館であるNicholson Collection、学生が落書きすることが認められているグラフィティ・トンネルなどユニークな建物が多いので、キャンパス内を歩き回るだけでも楽しめるでしょう。

そして、シドニー大学は全ての学部においてハイレベルであることが特徴です。シドニー大学は400以上もののコースを展開していますが、全てのコースが世界でトップ50または、オーストラリア国内において3位以内にランクインしています

そのため、世界中の企業から注目されている大学です。2022年の世界の企業が求める大学ランキングでは4位に、オーストラリア国内では、5年連続で首位にランクインしています。

また、シドニー大学にあるFisher Libraryは南半球で最大の図書館であると言われており、9階建ての図書館で520万冊ものの蔵書が保存されているようです。シドニー大学の学生はこの図書館に24時間アクセスできるようなので、レポートや論文を執筆する際にはいつでも図書館に行けるため心強いでしょう。

ニューサウスウェールズ大学

ニューサウスウェールズ大学は1949年に工科大学として設立されましたが、1958年に総合大学に変わりました。このような経緯を歩んでいるため、エンジニア系の工学部に対する評価は非常に高く、学生全員が就職できていると言われています。

他にも、ニューサウスウェールズ大学院で提供されているMBAコースはオーストラリア国内でNo.1、2021年のFinancial Timesによる世界のMBAランキングでは79位にランクインしています。優れた成績でこのコースを修了することができた学生はアメリカの名門大学イェール大学のビジネススクールに9ヶ月間通うことが認められるそうです。

ニューサウスウェールズ大学には50,000人ほどの学生が在籍しており、オーストラリア国内でも最大規模の大学です。そして特徴的なのが、中華系、アジア系の学生が多いという点です。そして、オーストラリアの他の大学と比較しても日本人の学生数も多いと言われています。これはおそらく、アジア圏において、ニューサウスウェールズ大学はアジア環太平洋地域で最も優秀な大学であると評価されているからでしょう。

そして、世界中の約40カ国にある200もの大学と提携しているため、交換留学で留学している学生が多いという特徴もあります。

奨学金プログラムも1,500以上あります。シドニーはオーストラリア国内で最も物価が高いので、奨学金を勝ち取り、留学にかけるコストを抑えられるように頑張りましょう。

下記の記事で、留学にかけるコストを抑えるコツをまとめていますので、興味のある方はこちらの記事もお読みください。

クイーンズランド大学

クイーンズランド大学は1909年に設立された大学で、その美しいキャンパスには国内外で高く評価されています。そのあまりの美しさに「オーストラリアで最も美しいキャンパス」として選出されたこともあるほどです。

クイーンズランド大学で、人気のある学部は翻訳・通訳学部観光学部です。

クイーンズランド大学の翻訳・通訳学部はNAATI(オーストラリア国立通訳・翻訳学部)に認定されており、永住権を申請する際にポイント加算されます。授業では翻訳や通訳のための知識を身につけるだけでなく、医療、ビジネス、法律など専門的な分野における通訳や翻訳ができるためのスキルも学びます。

そして、観光学部については、世界で唯一UNWTO(国際世界観光機関)に認められており、国内外で高い評価を得ている点が特徴です。ホテル経営、イベント企画運営、スポーツ・レクリエーション、そして旅行企画運営の4つのコースから、興味のあるコースを選択して専門的に学ぶことになります。

また、クイーンズランド大学は教授陣の指導力の高さにも定評があります。多くの教授が現場や有名企業での実務経験を持ち、さらには指導力に関する賞を受賞してきているからです。このようなことから、学生による授業に対する満足度は非常に高いという特徴があります。

モナッシュ大学

モナッシュ大学はオーストラリアで最大規模の大学で、ビクトリア州内に4つのキャンパスを、そして海外にも5つのキャンパスを構えるマンモス校です。

看護や科学等の理系の学部に力を入れており、ハイレベルです。特に薬学部については、QS世界の大学ランキングで、ハーバード大学に次いで2位にランクインしています。

そしてモナッシュ大学はオーストラリアで最も日本語の研究が進んでいる大学としても有名です。日本語学部があるだけでなく、日本語サークルや、日本の漫画が数百冊並ぶマンガライブラリーもあるので、「日本語」を共通点にして友達を作ることができるかもしれません。

私はモナッシュ大学に留学していました。モナッシュ大学の魅力や特徴については下記の記事で詳しくまとめていますので、興味がある方はこちらの記事も読んでみてください。

西オーストラリア大学

西オーストラリア大学のキャンパスも、クイーンズランド大学同様に美しいキャンパスとして定評があります。

西オーストラリア大学で興味深いのは海洋学部です。オーストラリア国内には海洋学部を持つ大学は数多くありますが、西オーストラリア大学の海洋学部は、その地形を生かして、「インド洋」に特化した海洋学部なのです。ユニークでありつつも、国際的な評価も高く、QS世界の大学ランキングで29位にランクインしています。

そして、西オーストラリア大学は農業科学部の評価が高く、オーストラリア国内でNo.1であると言われています。農業科学部は、パースCBDの近くにあるクローリキャンパスとパースから車で約5時間ほどかかる場所にあるアルバニーキャンパスの2つのキャンパスで学びます。授業によっては、どちらのキャンパスでも開講されている授業もあるので、2つのキャンパスを行き来して、違いを楽しむのも面白いでしょう。

アデレード大学

アデレード大学は、1874年に南オーストラリア州の州都であるアデレードに設立された国内で3番目に古い大学です。グループ・オブ・エイトの大学の中でも小規模な大学であるという特徴があります。総学生数は27,000人で、1人の教員に対して21人の学生という割合です。その特徴を生かして、少人数制の授業を数多く展開しています。少人数であることで、クラスメイトとも教授とも距離感が近く、きめ細やかで丁寧な指導を受けることができるでしょう。

アデレード大学で興味深いのはワイン学部があることです。ワインビジネスのやり方、ワインの醸造などワインについて学ぶことができます。アデレード市北部にあるNational Wine Centre of Australiaはアデレード大学によって管理されている施設で、大学関係者だけでなく、一般市民にも開放されており、ワインの試飲やレストランでの食事も楽しむことができる施設です。

そしてアデレード大学は、鉱物エンジニアリング、歯科学、看護学、そして獣医学の分野で世界的に高い評価をされています。それぞれ、QS世界大学ランキングで、26位、31位、42位、43位にランクインしています。

Group of Eightの大学の多くは入学条件としてIELTSの英語のスコアがOverall6.5以上であることが多いですが、アデレード大学は6.0以上である学部が多いです。南オーストラリア州は2030年までに受け入れる留学生数を現在の8倍にすることを目標に掲げていることからも、アデレード大学をはじめとする南オーストラリア州内にある大学には今後ますます入学しやすくなるのではないかと思われます

まとめ:オーストラリアの大学ランキングを頭に入れて留学先の大学を決めよう!

オーストラリアの大学ランキング

オーストラリアの大学には日本でいう「偏差値」がありません。QSやTimes Higher Educationによる大学ランキングを見ながら、大学のレベルを把握するしか方法がないということを知っておきましょう。

そして今回はグループ・オブ・エイトと呼ばれるオーストラリアのトップ8大学についてご紹介しました。ぜひオーストラリアの大学または大学院への留学を検討している方は参考にしてみてください。

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