「海外就職したいけど履歴書って何を書けばいいの?」
「英語のレジュメって、日本のように決まったフォーマットはないの?」
このようなお悩みや疑問をお持ちではないですか?
英語のレジュメ(履歴書)の書き方は日本のものとは全く異なります。自分でオリジナルのレジュメを作成する必要があるのです。しかし、逆に言うと、工夫次第ではアピールしたい実績や内容を目立たせることも可能です。
この記事では、実際に英文でレジュメを書き、オーストラリアで就職活動をし、実際にオーストラリアで働いた筆者が、英語のレジュメの書き方を徹底解説します。
英語レジュメの書き方

英語のレジュメは日本語の履歴書のように決まったフォーマットはありません。そして手書きで書かなくて良いのです!パソコンで作成します。
そのため、WordやCanva、その他オンラインサービスを使えば、簡単にオシャレで見やすい英語レジュメを作成できるので、ぜひ活用しましょう。
下記は英文レジュメの基本的なフォーマットです。

サイズはA4サイズで、可能な限り2枚に収めましょう。人事担当者は忙しいです。1枚のレジュメを読むのに1分も使わないそうです。そのため、アピールしたい成果や実績をレジュメの冒頭部分に持ってくることと、見やすいレジュメを作りましょう。
見やすいレジュメとは下記のような特徴があります。
- 箇条書きで書かれている
- 重要度によってフォントの大きさを変えている
- 重要な部分や項目の部分は色を変える
- アイコンや絵などを活用している
レジュメに含める内容についてご紹介します。
基本情報
最初に掲載するのは主に下記の情報です。
- 氏名
- 肩書き・キャッチフレーズ
- 電話番号
- Eメールアドレス
- LinkedInのマイページのURL
住所、生年月日、性別に関しての記載は不要です。また、日本の履歴書のように写真の掲載も不要です。この理由は、これらの情報から、雇用者による差別や先入観を排除するためと言われています。
Eメールアドレスに関しては、ビジネス用にシンプルなものにしましょう。
ダメな例) taro-happy- 0915@gmail.com
@よりも前の部分は自分の名前だけのものが良いと言うことです。
次にLinkedInです。LinkedInのURLは、もしあれば入れておきましょう。
LinkedInは日本では馴染みがないと思いますが、海外では一般的なSNSの一つです。ビジネス用のSNSで、採用や転職などに使われています。これまでの経歴や実績などをマイページにまとめるので、採用担当者は、履歴書だけでは得られない情報もLinkedInを通して知ることができます。
サマリー
これまでのご自身の経歴を要約したり、アピールできるスキル、そして、ご自身のアピールできる性格や能力などを簡単にまとめます。
英語レジュメでは、この部分が最も大切であると言われています。採用担当者はここを読み、興味を持ったら、続きに目を通すからです。
しっかりと記入し、英語の文法ミスなどがないように気をつけてください。
職歴
続いては職歴です。
会社名、役職、そして勤務してきた期間を記載します。現在も勤めている場合は、”Present”と書きましょう。
日本の履歴書とは異なり、古いものからではなく、新しい、直近の仕事から書いていくので間違えないでください。
また、応募する職種と関係がない職業体験については書くべきではありません。
そして、その企業で、ご自身がおこなってきた仕事内容や実績を箇条書きでまとめます。1社につき3〜5点ほどです。
ここを書く際には、「具体的な数値」を入れることがポイントです。
例えば、「企業のInstagramのフォロワーを増やした」「メルマガを発行した」ではなく、「企業のInstagramのフォロワーを3ヶ月で、2000人から3,500人まで増やせた」「メルマガを毎週1本発行し、開封率は毎回20%を超えていた」といった具合です。 具体的な数値を盛り込むことで、相手の目に止まりますし、あなたの実績や頑張りが詳しく伝わります。
学歴
職歴と同様に、学歴も最新のものから順番に書きます。
学部や専攻の名前、大学名、在籍年、GPA、そしてアピールできる内容について記入してください。
その他の項目
その他の項目としては下記のようなものがあります。
- 使用できる言語
- ハード・ソフトスキルの紹介
- 受賞歴
- 出版物の有無
- プロジェクトの参加経験
- ボランティア経験
- 趣味・特技
もし、レジュメにスペースがあれば、これらの項目について触れても良いでしょう。
ただし、「応募する職種に関連する」内容にしてください。
レファレンス
海外の就職では第3者からの評価が非常に重要です。
そのような推薦者は、前職場の上司や同僚から2〜3人ほど選びます。
一般的には、選考過程の中でレファレンス・チェックというものがあり、採用担当者が、この推薦人に連絡をとり、あなたがレジュメで書いている内容は間違いがないのか、どのような人物であるのか、そして勤務態度はどうであったかを尋ねます。
このレファレンス・チェックは、選考過程の最終段階にあることが多く、これによって、内定が取れるかどうかが変わってくることもあるので、必ずあなたのことを良く評価してくれる人を選ぶようにしましょう。
レファレンスは、推薦人の氏名、勤務先、役職、電話番号、Eメールアドレスを記載しますが、個人情報であるため、レジュメを書く段階では”Reference available upon request”(「要望に応じてレファレンス情報を提示します」という意味)と記入してください。 選考が進み、採用担当者にレファレンスの情報を提出するように言われてから、伝えると良いです。
カバーレターの書き方

カバーレターは志望理由と自己PRを書いた文書です。提出は必須でない企業が多いですが、提出するとより熱意が伝わるので、レジュメと一緒に提出することをおすすめします。
採用担当者の多くは、レジュメよりも、カバーレターを先に読むそうです。そのため、レジュメに目を通してもらえるかどうかは、カバーレター次第!ある意味、レジュメよりも重要な文書なのです。 カバーレターは下記のように書きます。

レジュメとは異なり、こちらの文章は箇条書きでなく、普通の英文を書きます。さらには”I”を省略することもありません。そして、正式な文書として扱われるので、短縮形(I’mやisn’t)は使わないように気をつけてください。
A4の紙1枚でまとめることが一般的です。端的にわかりやすく志望理由と、自己PRを記載するように心がけてください。
自分の名前・連絡先
まずは自分の名前、電話番号、Eメールアドレスを記入します。住所は書かなくても問題ありません。
日付
レジュメとカバーレターを提出する日を記入しましょう。日→月→年の順に書くので気をつけてください。
宛先
担当者の氏名がわかる場合は記入します。もし不明な場合は、相手先企業の住所を記入すれば大丈夫です。
担当者名
もしわかるのであれば、担当者名を記入しましょう。私の経験上、担当者名がわかるケースは少ないです。その場合は、”To Whom It May Concern” (関係者各位)または”Dear Hiring Manager” (人事関係担当者)と書けば大丈夫です。
応募の経緯
ここでは1〜2行ほど使って応募の経緯を簡単に書きます。下記は、その例文です。
例)I saw your advertisement for Digital Marketing Assistant on LinkedIn. I am excited by the opportunity to apply for this position.
志望理由・自己PR
志望理由について記載します。日本の企業と異なり、会社説明会や見学会はないため、会社の情報はホームページから得るしか方法がありません。そのため、中身の濃い志望理由を書くのは比較的難しいと思います。
海外での就職は「即戦力」になれることが大切です。そのため、志望理由よりも、募集している職種で活用できるスキルや経験をアピールした方が得策です。
企業が求めているスキルや経験は求人票に記載されていることがほとんどなので、それを見ながら書きましょう。
感謝の言葉
最後の段落には下記のことを記載します。
- カバーレターを読む時間をとってくれたことに対するお礼
- 自分が面接できる日時
- 自分の連絡先
下記は、私のカバーレターの例です。
例)I am sure that I am an ideal candidate for your company due to my skills and experiences. I would appreciate the opportunity to discuss my credentials with you at a mutually convenient time. I can best be reached by phone at 012 345 6789 or by email at abcde@gmail.com Thank you for your attention and consideration.
結びの言葉と署名
最後に結びの言葉を入れます。結びの言葉とは、日本語の手紙の「敬具」にあたる語句のことを指します。下記のいずれかを使いましょう。
- Sincerely
- Best regards
- Best wishes
- Yours faithfully
- Cordially
そして最後に、自分の名前を書いたらカバーレターの準備完了です!
英語レジュメで役立つ単語リスト
続いて、英語レジュメを書く際に役立つ単語やフレーズをご紹介します。
Action Verb
レジュメの中の文章は基本的には”I” を省略し、箇条書きで、動詞から書き始めます。
下記のAction Verbはあなたの実績や仕事内容をより魅力的に見せてくれる「パワーワード」になるため、是非、たくさん使うことをおすすめします。
Action Verb | 意味 | Action Verb | 意味 |
---|---|---|---|
Approve | 承認する | Increase | 増加する |
Assign | 任命する | Initiate | 始める |
Attain | 達成する | Instruct | 指導する |
Complete | 完成する | Lead | 導く |
Conduct | 実行する・行う | Manage | 管理する |
Contribute | 貢献する | Maximize | 最大化する |
Coordinate | 調整する | Minimize | 最小化する |
Create | 創造する | Negotiate | 交渉する |
Demonstrate | 示す | Operate | 作動させる |
Design | デザインする | Organize | 組織化させる |
Develop | 開発する | Participate | 参加する |
Direct | 指揮する | Perform | 行う |
Enhance | 高める | Persuade | 説得する |
Expand | 拡大させる | Present | 提示する |
Facilitate | 促進する | Produce | 生み出す |
Formulate | 形にする | Propose | 提案する |
Generate | 生み出す | Research | 研究する |
Identify | 特定する | Resolve | 解決する |
Improve | 改善する | Select | 選択する |
学歴に関する英語表現
まずは、学位は下記のように書きます。
学士 | Bachelor of 〜 |
修士 | Master of 〜 |
博士 | Doctor of 〜またはPhD in 〜 |
続いて、学部や専攻名の書き方です。
学部名(日本語) | 学部名(英語) | 学部名(日本語) | 学部名(英語) |
---|---|---|---|
法学部 | Law | 農学部 | Agriculture |
工学部 | Engineering | 外国語学部 | Foreign Studies |
経済学部 | Economics | 医学部 | Medicine |
理学部 | Science | 教育学部 | Education |
商学部 | Commerce | 薬学部 | Pharmacy |
情報科学部 | Information Science | 社会学部 | Sociology |
文学部 | Literature | 国際学部 | International Studies |
部署・職種・役職に関する英語表現
次は部署に関する英語表現です。
部署(日本語) | 部署(英語名) |
---|---|
営業部 | Sales Department |
総務部 | Administration Department |
人事部 | Human Resources Department |
経理部 | Accounting Department |
法務部 | Legal Department |
広報部 | Public Relations Department |
技術部 | Engineering Department |
開発部 | Development Department |
マーケティング部 | Marketing Department |
下記は職種に関する英語フレーズです。
職種名(日本語) | 職種名(英語) |
---|---|
営業 | Sales |
総務 | Administrator |
人事 | Human Resources |
経理・財務 | Accountant |
広告 | Advertising |
エンジニア | Engineer |
プログラマー | Programmer |
事務職 | Clerk |
最後は役職に関するフレーズです。
役職名(日本語) | 役職名(英語) |
---|---|
支社長・本部長 | General Manager |
支店長 | Branch Office Manager |
部長 | Director |
副部長 | Assistant Director |
課長 | Manager |
主任・係長 | Chief |
英語レジュメを企業にメールで送付する

オーストラリアの求人は主にIndeedやSeekで募集されていることが多く、ほとんどは、それらの求人プラットフォームから直接企業にレジュメとカバーレターを送れば大丈夫なのですが、中には採用担当者にメールで送付するように指示がある企業もあります。
ここでは、英語レジュメとカバーレターを添付して、採用担当者にメールを送る際のメールの書き方についてご紹介します。
まずは相手の指示に従う
メールで英語レジュメやカバーレター等の書類を送付する場合、求人票に下記のような指示が書いてあるはずです。
- 送信先のメールアドレス
- 件名の付け方
- ファイル名
- ファイルの形式(Word文書かPDF)
- ファイルのサイズ
- メール本文に書くべき内容
- カバーレターが必要なのか
これらの情報を見落とさないように、求人票をよく読み、指示に従いましょう。
英語レジュメを送るためのメールの件名と本文の書き方
特に指示がない場合、メールの件名はこのように記載します。
- Resume – 応募職種 – 氏名
- Resume: 氏名 for 応募職種
- 氏名 Resume: 応募職種
本文は以下のようなことを含めて書くと良いでしょう。
- 英語レジュメを添付していることについての言及
- 自己PR / 志望理由
- 氏名や連絡先
あまり長々と書くのは好ましくありません。端的に、わかりやすく書きましょう。下記が、メール本文の例文です。

まとめ:自信を持って英語レジュメとカバーレターを書けるようになろう!

いかがでしたか?
この記事では、下記のことをご紹介しました。
- 英語レジュメの書き方
- 英文のカバーレターの書き方
- 英語レジュメに役立つ英単語とフレーズ
- Eメールで、採用担当者に英語レジュメ類を送付する際のメール本文の書き方
私自身、オーストラリアで就職活動をやって、ここに書いた内容やコツを守って書いて、内定を取ることができました。
この記事に書いてあることを参考にすれば、あなたも内定に近づくことでしょう。頑張ってくださいね!
オーストラリアで働くためのポイントやコツなどを下記の記事にまとめているので、興味がある方はこちらの記事も読んでみてください!
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