「留学のメリットとデメリットが知りたい」
「留学のメリットはデメリットを上回るの?」
「留学しなくても、日本でも英語の勉強できるんじゃないの?留学する意味ってあるの?」
皆さんは、このような疑問やお悩みをお持ちではないですか?
留学にはデメリットを上回るほどのメリットがあります。
この記事では、公務員を退職して、オーストラリアの大学院に社会人留学をした筆者が経験かつ体感した留学のリアルについて赤裸々にご紹介します。
この記事を通して、留学のメリットとデメリットを知った上で、留学しようかどうかを考えるきっかけにしてもらえたらと思います!
留学のメリット

私がオーストラリアに留学して感じられたメリットは下記の8点です。
- 日本よりも効率的に英語を習得することができる
- ネイティブスピーカーが使う自然な英語を身につけることができる
- さまざまな国の人と知り合うことで異文化を学び、視野を広げることができる
- 日本と比較し、日本の良いところと悪いところが見えてくる
- 世界中に友達を作ることができる
- 自分に自信がついた
- 精神的に成長した
それぞれのメリットについて詳しくご説明します!
日本よりも効率的に英語を習得することができる
日本でも英語の学習はできます。しかし、日常生活の中で英語を使う時間はどれくらいありますか?
日本では、学校の授業以外では、意識的に英語を勉強する時間を取らないと、日常生活の中で英語を使う機会はほとんどありません。
「日本人が世界的にも英語を苦手としている理由は、英語に対する『必然性』がないから。英語の授業が終われば、英語を使わなくても生きていける。だから、必死に勉強する必要がないから日本人は英語がいつまでもできない。」
英語の教員だった時に、英語教育の研修で言われた言葉です。確かに一理あると思います。日常的に英語に囲まれた生活をしていると、正確に情報を得たり、相手に伝える必要があるため、否が応にも英語を勉強するモチベーションが上がります。
そのため、実際に留学してからは英語漬けの生活だったため、効率的に英語力、特にリスニング力が伸ばすことができたと自負します。
ネイティブスピーカーが使う自然な英語を身につけることができる
「私の名前は〜です。」
皆さんは、英語でこれをどのように言いますか?中学1年生レベルの英文ですよね。
多くの方が”My name is 〜.” と答えるのではないでしょうか?もちろん、そのような言い方でも間違いではありません。しかし、ネイティブスピーカーを見ていると、”My name is〜.”より”I’m 〜.”と言っている人の方が多いように感じます。
ネイティブスピーカーによると、”My name is〜.”は死語のようなものらしいです。つまり、日本語に訳すと、「私の名前は〜です。」というよりかは「拙者の名前は〜でござる。」という訳に近いと言った方が分かりやすいかもしれません。
つまり、古いのです。
オーストラリアに行って、このような経験はたくさんしました。そして、「今どきそんな英語は使わないよ。」と笑われたこともたくさんあります。
笑われたおかげで恥ずかしい思いをし、学びにつながりました。英語圏で暮らすことがない限り、このような経験や学びは得られないと思います。
さまざまな国の人と知り合うことで異文化を学び、視野を広げることができる
オーストラリアは多民族国家です。オーストラリアに住んでいる人の約25%がオーストラリア以外の国で生まれたと言われています。
そのため、シドニーやメルボルンなどの大都市に行くと特にさまざまな国の人に出会う機会があります。
日本に住んでいたらできない経験です。おかげさまで、世界中に友達を作ることができたとともに、さまざまな国の文化を知り、リスペクトすることの大切さを学ぶことができました。
日本と比較し、日本の良いところと悪いところが見えてくる
日本だけにいると、『井の中の蛙、大海を知らず』という状態になってしまいます。
高校の教員だった時に、子どもたちに留学や海外旅行に出ることを強く勧めたのですが、
「日本で十分だし」
「海外に魅力を感じない」
そのような声ばかりを聞いていました。本当にそれで良いんですか?
外国に行き、暮らすことで、日本の魅力や良いところも見えましたが、悪いところも沢山知ることができました。
そして、比較することで、将来的に日本に住み続けたいのかどうかということまで考えるようになったのです。
比較することでさまざまな視点を得ることができるとともに、選択肢が増えます。
世界中に友達を作ることができる
オーストラリアに留学していましたが、実は、オーストラリア人の友達はほとんど作ることができませんでした。
ひょっとしたら、これは私が住んでいた地域や大学の専攻によるものなのかもしれません。
周囲にいるのは、中国人やインド人ばかり。オーストラリアにいるのに、少数民族のオーストラリア人…
せっかくオーストラリアに来たのだからと、オーストラリア人と友達になったり、出逢うために、ランゲージエクスチェンジやマッチングアプリを使わないと知り合えない始末笑
しかし、そのおかげで世界中に友達ができたと言っても過言ではないのかもしれません。
自分に自信がついた
留学をしてみて感じた一番大きなメリットがこれかもしれません。
私は中学校の頃から比較的英語だけは得意で、テストでは良い点数を取ってきていました。そのため、他の日本人と比べると英語ができる方ではあると考えていたのですが、自分の英語力が世界で通用するのか全く自信がありませんでした。
TOEIC満点、かつ英検1級取得者であっても、海外で全く英語力が使い物にならなかったという話を聞いたことがあるからかもしれません。日本の英語教育では実践的な英語を学べていないから、スピーキングに全く重点を置いていないから、理由は色々あるでしょう。
ただでさえネガティブな私は、自分の英語力にそこまでの自信を持てなかったのです。
しかし、留学に行って、自分の英語力でも十分通じることがわかり、大きな自信になりました。
選択肢が増える
英語が使えず、日本語しか使えないと、日本でし生きていけません。
しかし、英語が使えると日本以外の国に行き、働き、そして生きるという選択肢を持つことも可能になるでしょう。
私個人としては、日本の未来は明るいものであるとは考えていません。
少子高齢化によってどんどん縮小する市場、いつまでたってもデフレを脱することができず、賃金が全く上がらない、ますます増えていく税金の負担…
しかし、「英語」が使えるというだけで、その日本から脱出すると考えることもできるのです。逆に「英語」が使えないと、不満を感じつつも、文句を言いなが、この国に依存しながら生きていくしかないのです。
リスクマネジメントをするといった意味でも、英語を学び、他の国に行くという経験は大切だと思います。
精神的に成長する
私が大学院留学していたのは2019年の6月から2021年の5月です。この期間に新型コロナウィルスがパンデミックになり、メルボルンは世界で最も都市封鎖された街に変わってしまいました。
いきなり何の前触れもなく始まるロックダウン。大学には行けず、友達や教授と直接コミュニケーションを取れないストレス、ロックダウンで外出もままならずなかなかストレス解消もできない毎日…
かなりストレスフルな留学生活を送っていたと自負します。
しかし、このような体験のおかげで、柔軟性や新しい環境に適応する力が身についたと感じています。「新型コロナ」という特殊な時代での留学であったためかもしれませんが、仮にパンデミックがなかったとしても、同じだったと思います。
留学を通して、英語力を磨けたとともに、精神的に大きく成長することができました。
留学のデメリット

留学には残念ながらデメリットもあります。私が感じた留学のデメリットについてご紹介します。
- かなりの費用がかかる
- 日本よりもさまざまな点で不便なためストレスに感じることも
- 内向的な人は寂しく感じることもある
- ネイティブスピーカーと関わる機会が少ない
- 変なバイアスを持つことにつながることがある
それぞれのデメリットについて1つずつ解説します。
かなりの費用がかかる
留学の一番大きなデメリットが「コスト」だと思います。
実際に私もオーストラリアの大学院に留学しましたが、合計で1,000万円以上かかっています。
オーストラリアは英語圏の国の中でも比較的学費が低い方です。アメリカやイギリスに留学するとなると、もっと多くのお金が必要になるでしょう。
私は大変ラッキーなことに両親からお金を借りることができました。しかし、それまでにも日本学生支援機構による留学用奨学金等も検討し、応募もしました。
確かに、留学はお金がかかります。しかし、お金をかけるだけの価値があるものです。
留学を「経済的な理由」だけで諦めてしまうのは非常にもったいないです。
本気で留学したいと考えているのであれば、いくらでも方法はあります。下記が、私のアドバイスです。
- 日本国内にある留学用奨学金制度を探し、手当たり次第申し込む
- 留学先の国の政府が提供している奨学金制度を調べる
- 留学先の学校が行っている奨学金制度や授業料免除の条件をチェックする
- 都市部ではなく、郊外や田舎に住むと生活費が安くなる傾向があるので、留学する都市や地域を検討してみる
- 奨学金制度が充実している学校を選ぶ
- 留学エージェントを通して早めに入学申し込みをすることで、授業料の一部が免除になることがあるので活用する
- 知名度が低い学校に申し込む(例:オーストラリアの場合はGroup of Eight以外の大学に申し込む)
これらのアドバイスが皆さんのお役に立てることを願います。
日本よりもさまざまな点で不便なためストレスに感じることも
日本にいると中々気付くのは難しいかもしれませんが、日本は非常に便利な国です。
コンビニは、その名の通り、便利で、日用品が揃うだけでなく、お弁当が入手できたり、公共料金の支払いや、荷物の配達をお願いすることもできます。
バスや電車も時間通りに来ることがほとんどです。
このような日本では常識、当たり前だと感じていたことが、海外では「非常識」であることが多々あります。
留学中に、「日本だったら…」と感じることが何度もありました。
しかし、そのように感じたとしても、何も解決しません。思考の転換をして、「不便さを楽しむ」または「大らかになる」ようにしましょう。
そして、このような不便さを感じながら、日本の良いところを学べるのです。ポジティブ・シンキングが大切になってきます。
内向的な人は寂しく感じることもある
私が専攻していたコースには、他にも日本人の子が2人いました。非常に心強かったですし、授業でわからないことがあると、お互いに助け合いながら理解を深めることができたので、とてもラッキーであったと思います。
しかし、授業に関すること以外は、極力彼女達とは距離を置くようにしていました。
日本人同士で一緒にいると、留学の意味がなくなってしまうと考えたからです。私は、人見知りする性格ではないので、他のクラスメイトにどんどん話しかけて友達になったり、課外活動にも積極的に参加して、日々を充実させるように努めました。
しかし、同じ専攻の日本人のクラスメイトの1人は、内向的な子で、週末はいつも、家で勉強したり、日本の家族とLINEで通話しているだけ…もちろん勉強は大切なことです。しかし、留学しないとできないことをしないのは非常にもったいないと思います。
彼女は結局、私を通してしか友達を作ることができませんでした。
性格の問題もあるかもしれないですが、内向的な人にとって、留学は中々チャレンジングなものなのかもしれません。
留学を通じて、「自分を変えてやる!」くらいの気持ちで臨むことが大切でしょう。
ネイティブスピーカーと関わる機会が少ない
上記にもありますが、私は、留学中にオーストラリア人と関わる機会があまりありませんでした。
これは、留学する学校、地域や都市によって変わるかもしれません。
本当はもっと、オーストラリア人の友達を作って、オージー・イングリッシュを学びたかったのですが、意外にそのようなチャンスは訪れませんでした。
しかし、それは逆に言うと、世界各国様々な地域から来た人達と出会い、知り合い、そして友達になることができたということで私は良かったと考えています。
留学したからといって必ずしも、その国の現地の人ばかりと友達になれるかというと、そうとは限らないこともあるということを念頭に入れておきましょう。
変なバイアスを持つことにつながることがある
タイ人、ベトナム人、フィリピン人、フランス人、ベネズエラ人、モンゴル人、インド人、中国人…
留学中、様々な国から来た留学生と出会い、友達になることができました。
しかし、気をつけてほしいことがあります。私自身も反省していることなのですが、相手の欠点を見たときに、「◯◯人はこんなところがあるんだ」と考えてはいけません。
確かに、その国や地域の出身の人はそのような特性を持っているかもしれませんが、それは「個性」である可能性もあります。
例えば、日本人も「勤勉」「真面目」「時間を守る」といったイメージを持たれがちですが、全ての日本人がそうではないですよね。それと同じです。1人の人間だけを見て、その国に対するイメージを形成するのは危険ですし、それだけチャンスを失うことにもなります。気をつけてください。
留学を成功させるために大切なこと

最後に、留学を成功させるための秘訣を紹介します。私自身の体験を元にすると、留学の成功に必要なことは下記の6点です。
- しっかりと目的意識を持って留学する
- 留学前からしっかりと目的意識を持って留学する
- 留学前からしっかりと英語の勉強をしておく
- 恥ずかしがらずにどんどん人と関わる
- 間違いや失敗を恐れない
- 体調管理を徹底する
- 授業以外の時間を有効に使う
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
しっかりと目的意識を持って留学する
あなたは何のために留学をするのですか?
英語を学ぶため?外国文化を学ぶため?海外移住、そして永住権の取得を狙うため?
理由は様々だと思いますが、必ず目的を考えてください。そして、その目的を留学中に時々思い出してみてください。
その目的が、留学中のあなたの行動の指針になるはずです。目的がある限り、あなたの行動がブレることはないでしょう。
留学前からしっかりと英語の勉強をしておく
もちろん、留学中は英語漬けになるので、留学中に英語力は磨かれるでしょう。しかし、出発前も自分でしっかり英語の勉強をしましょう。
特に英語初心者の方こそ英語の勉強が必要です。
理由は「友達作り」です。私の持論ですが、留学が成功するかどうかは、あなたの周りにいる「友達」で決まると思います。
しかし、コミュニケーションできないと「友達」が作れないですよね?
深くて、内容があるコミュニケーションができるほど、友人との関係も深まります。留学中に一生の友達や親友が作れることもあるでしょう。
そのためには、出発前からしっかりと英語を勉強しましょう。
恥ずかしがらずにどんどん人と関わる
多くの日本人学生が、日本人同士で一緒に固まってしまいます。しかし、それでいいのでしょうか?確かに日本人の友人と一緒にいることは楽です。文化や習慣の違いはなく、コミュニケーションもスムーズでしょう。
しかし、それでいいのでしょうか?日本人同士で固まっているところに、周囲は入り込もうとはしないです。私自身も経験がありますが、自分達の国の言葉で話されているところに入り込んだところで、全く何を言っているのか理解できないし、楽しくないからです。
留学中は日本人とは少し距離を置くことをおすすめします。代わりに、他の国から来た留学生や現地の人に積極的にコミュニケーションを取ってみましょう。特に留学生とコミュニケーションをとることは大切です。なぜなら、「恥ずかしい」「不安」と思っているのは、あなただけではなく相手も思っていることだからです。自信を持って、積極的に色々な人と関わるようにしましょう。
間違いや失敗を恐れない
人は失敗や間違いを通じて学ぶものです。公立高校の英語教員8年、モナッシュ大学という世界でもトップ50に入る大学院を卒業、IELTS Overall 7.0など日本人からすると、英語に関してはバッチリな実績を持っているように見えるかもしれませんが、そんな私でもいまだに自分の英語に自信がありません。そして、周囲からよく、「そんな言い方しないよ」って笑われてばかりです。
私たちはネイティブスピーカーではありません。母国語である日本語ですら間違えたりしますよね?完璧主義にならないでください。むしろ、間違いや失敗をして、笑われることで記憶に残り、同じ失敗をしなくなるものです。恐れずに色々なことにチャレンジしたり、自分の意思を伝えるように頑張りましょう。
体調管理を徹底する
留学中の体調管理は非常に重要です。オーストラリアをはじめ、多くの国の医療費が高額です。オーストラリアでは救急車を呼ぶのに30万円、虫歯の治療に10万円かかると言われています。あなたが留学中に体調を崩してしまったら、金銭的に問題ないですか?留学中にあまりお金のことを考えるのは良くないと思います。そして、あなたの留学中の計画はおそらく、あなたが「健康であったら」という条件の元で作られたものでしょう。
もし体調を崩したら?病気になってしまったら?おそらく全ての計画は台無しになることでしょう。
くれぐれも体調管理に気をつけてください。
授業以外の時間も有効に使う
学校外の時間も有効に活用することで、より多くの友人が作れたり、語学力を磨くことができるでしょう。私の場合も、大学院の勉強で忙しい傍ら、観光ボランティアをやったり、マーケティング職のインターンシップにチャレンジしたり、ランゲージエクスチェンジで日本語を教えたり…様々なことにチャレンジし、充実した時間を送ることができました。
留学中は一日一日を大切に過ごし、日々、新しいことにチャレンジすることを心がけてください。
まとめ:留学のメリットとデメリットも知った上で留学を検討しよう!

この記事では、留学のメリットとデメリット、そして私自身の実体験を元にした留学を成功させる秘訣についてお話しました。
留学は非常に高い買い物です。しかし、過ごし方によっては、かかった費用以上の価値をもたらすことができます。留学を良くするのも悪くするのもあなた次第!
私は、公務員という安定を捨てて、オーストラリアの大学院への留学を決めました。人生最大の決断だったと思います。周りの同僚からは、「お前馬鹿だな。」と言われました。しかし、強がっているわけではなく、心の底から留学をして良かったと思っています。そして、一度も留学を後悔したことがありません。
留学はデメリットもありますが、メリットの方が大きく上回ります。そして、留学にかけた費用は1,000万円ほどですが、かけたお金以上の経験、友人作り、新しいキャリアを築けたのではないかと自負します。
留学には少し勇気が必要ですよね。このブログ記事が、留学をしたいと考える悩める子羊たちの背中を押すのに役立つことを願います。引き続き、ご愛読いただければ幸いです。
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