みなさん、こんにちは。
最近、円安の影響で「出稼ぎ留学」が流行っており、海外で働くことに憧れを抱く方が多いですね。
オーストラリアも人気の行き先の1つで、その理由は世界一と言われる時給の高さにあります。
オーストラリアの最低賃金は時給21.38ドルで、これは日本円に換算すると約2,000円です!オーストラリアは物価が高いため、この給料が一概にすごく良いとは言えませんが、オーストラリアでお金を稼いで、日本に後ほど帰国すると考えるとこの給料の高さは非常に魅力的でしょう。オーストラリアで働くことを考えてみませんか?
この記事では、私自身の現地就職の経験をもとに、オーストラリアで働く際に知っておくべきこと、求められている職種などをご紹介します!
オーストラリアで働く方法

オーストラリアで働く方法として代表的なものは下記の4つの方法です。
- 現地の企業に採用される
- ワーキングホリデーで働く
- 学生ビザでアルバイトとして働く
- 日本企業に就職し、オーストラリアに出張または駐在する
それぞれの方法について詳しく紹介します。
現地の企業に採用される
オーストラリアの現地企業に採用されるためには下記の点が重視されます。
- 現地の大学やTAFE(専門学校)を卒業していて、応募職種に関連のある学位であること
- 現地での就業経験があること
- 永住権、またはオーストラリアで長期でフルタイムで就労できるビザを所持していること
- 高い英語力を持っていること
- 応募する職種に見合ったスキルや知識があること
非常に難易度が高い就職方法です。しかし、現地企業に一旦就職することができると、人脈を築いたり、より経験値がアップするため転職しやすくなります。
ワーキングホリデーで働く
もしあなたが18〜30歳であれば、オーストラリアにワーキングホリデーで働くこともできます。
ワーキングホリデーで就くことができる仕事は、レストランやカフェでの接客、ツアーガイド、農場でのフルーツピッキングなど多種多様です。英語力が高いほど、給与が高い職に就くことも可能でしょう。
学生ビザでアルバイトとして働く
大学や大学院に留学しながら、働くことも可能です。オーストラリアでは、学生ビザで週に20時間まで働くことが認められています。大学や大学院が長期休業の間は時間制限なく働くこともできます。
しかし、私自身大学院留学をしていて、勉強をしながらアルバイトをしている余裕は全くなかったです。日本の大学とは比較にならないほど、たくさん勉強する必要があります。大学や大学院留学をしながら働きたい場合は、学業が疎かにならないように気をつけましょう。
日本企業に就職し、オーストラリアに出張または駐在する
日本企業に就職し、オーストラリアに出張または駐在するという方法もありますが、これはあまり現実的ではないでしょう。まず、オーストラリアに支社や本社がある企業に就職しなくてはなりません。そして、駐在員として選ばれる必要があります。そして、その夢がすぐに実現することも難しいのではないかと思います。
オーストラリアの3つの労働形態

オーストラリアには下記の3つの労働形態があります。
- フルタイム
- パートタイム
- カジュアル
それぞれの労働形態について詳しく解説します。
フルタイム
フルタイムとはその名の通り、週に38時間以上勤務する労働形態で、日本の正社員と同じです。
日本と少し異なる点は、フルタイムにはFixed TermとPermanentの2種類あることです。前者は期限付きで、後者は無期限のフルタイムを意味し、求人票に掲載されているでしょう。
フルタイムで働くと有給休暇を年間で20日、療養休暇を10日取得することができます。
パートタイム
パートタイムとは週に38時間以下働く勤務形態で、毎週勤務する曜日と時間が固定されています。
フルタイムのように有給休暇や療養休暇が与えられますが、与えられる時間は勤務時間や働いた日数によって変動します。
カジュアル
カジュアルは、特に固定された曜日や時間での勤務はなく、必要とされた時だけ勤務します。日本のアルバイトに似ていると言えるでしょう。
有給休暇や療養休暇がなく、解雇も事前通知がないため不安定な雇用形態です。そのため、最低賃金がフルタイムやパートタイムよりも25%高いというメリットがあります。ワーキングホリデーで就く仕事の大半がカジュアルワークです。
オーストラリアで仕事を見つけるための方法

つづいて、オーストラリアで仕事を見つけるための方法を4つご紹介します。下記が代表的な方法です。
- インターネットやSNSを活用する
- 人脈を活用する
- インターンシップやボランティアをやる
- 飛び込み営業をする
それぞれの方法について詳しくご紹介します。
インターネットやSNSを活用する
インターネットについては、IndeedやSeekなどの求人サイトを活用することが一般的です。
SNSに関しては、日本ではまだ知名度が低いですが、オーストラリアをはじめとする多くの国でLinkedInを活用しています。LinkedInとはビジネス版のソーシャルメディアのことです。このSNSを使って、自分が興味がある業種や職種の人にコンタクトを取って人脈を築きます。
また、このSNSを使っていると、リクルーターから仕事をオファーしてくれることもあるので、海外で就職する場合はマストです。
人脈を活用する
オーストラリアで働く際には人脈は非常に大切です。
日本では、「コネ」と聞くと悪い印象を持つかもしれませんが、オーストラリアでは異なります。人脈作りも能力の1つであると見なされるのです。
私がモナッシュ大学在学中に、キャリアセンターによる就職ガイダンスに参加した時に言われた言葉が下記の通りです。
「求人サイトに掲載されている仕事はオーストラリア全土で求められているすべての仕事の20%に満たない。」
残りの80%の仕事はどこで見つければ良いのでしょうか?それが知人や知り合いによる紹介なのです。
そのため、オーストラリアで働くためには、知人や友人などをどんどん増やしていくことが大切と言えます。
インターンシップやボランティアをやる
これは上述の「人脈を活用する」と関連しますが、オーストラリアで働くためにはインターンシップやボランティア経験は非常に重要です。
もし社内でポストが空いた際には、真っ先に声をかけられるのが、アルバイト、インターン、またはボランティアであるからです。
そして、このような経験をしておくことで、人脈作りができるだけでなく、その会社で求められるスキルや知識を身につけることもでき、即戦力になることもできるでしょう。
ほとんどのインターンやボランティは無給なので、モチベーションの維持が中々難しいですが、オーストラリアで働くためには必要なステップの1つなので頑張ってください。
飛び込み営業する
飛び込み営業とは、ワーキングホリデーの方がよく使う手法ですが、英文の履歴書を働きたいカフェやレストランに持参し、雇ってもらえないか交渉する手段です。勇気を出す必要がありますが、相手側もわざわざきてくれたと好印象を持つため、採用してもらえる可能性も低くないと聞きます。
オーストラリアで働く際に気をつけるべきこと

オーストラリアで働くことは、日本で働くことと大きく異なる点があります。オーストラリアで働く際に気をつけるべき点は5つあり、下記の通りです。
- オーストラリア到着後すぐにTax File Numberを申請する
- 即戦力になれるように知識や経験を磨く
- Superannuationで使う年金基金を用意しておく
- 履歴書やカバーレターを自分で作成する
- 推薦者を数人見つける
1つずつ詳しく解説します。
オーストラリア到着後すぐにTax File Numberを申請する
オーストラリアで働くことを視野に入れているのであれば、オーストラリア到着後すぐにTax File Numberを申請することをおすすめします。
Tax File Numberとは、納税者番号のことで、雇用主に提出する必要がある番号です。
オンライン上で申請するのですが、申請後28日以内にオーストラリア国内にある住所に番号が通知された文書が郵送されます。このようなことから、発行されるまでに時間がかかり、そして日本から申請できないことから、早めにやることがおすすめです。
即戦力になれるように知識や経験を磨く
オーストラリアでは、新卒であっても「即戦力」が求められます。
オーストラリアの就職戦線は日本とは大きく異なります。日本とは違って、新卒一括採用ではないからです。会社で空きのポストが出たら求人を行います。そして重視されるのが「経験」や「知識」です。
新卒で「経験」や「知識」を身につけるためにやるべきことが、既に説明したインターンシップやボランティア経験です。在学中に多くの企業で働く経験をしましょう。
Superannuationで使う年金基金を用意しておく
Superannuationとは、日本の厚生年金のようなものです。企業が毎月給与の10%以上の金額を積み立てていく制度で、オーストラリアの労働者が退職後にもらうことができます。
オーストラリア国民は65歳以上にならないとこのお金を引き出すことができないのですが、ワーホリや留学生は、日本に帰国後、またはオーストラリア出国時に引き出すことができます。
そして、オーストラリアで働く際には、このSuperannuationのための年金基金を選ぶ必要があります。
数が非常に多く悩ましいですが、知名度が高くて、手数料が低い会社を選ぶことがおすすめです。
履歴書やカバーレターを自分で作成する
日本は、履歴書が形式が決まっており、履歴書をスーパーやコンビニで購入し、手書きで記載しますよね。オーストラリアでは異なります。
まず、オーストラリアの履歴書(レジュメ)はパソコンで作成します。下記の項目を履歴書に含めることが一般的です。
- メールアドレス、電話番号などの個人情報・基本情報
- これまでの職歴・学歴
- ボランティアやプロジェクトの経験
- 推薦者に関する情報
そして、カバーレターも求められる場合があります。カバーレターとは「送付状」という意味なのですが、A41枚の紙に志望理由や自己PRをまとめた書類です。
オーストラリアの履歴書やカバーレターの書き方については下記の記事で詳しく紹介しているので、興味がある方はこちらの記事も読んでみてください。
推薦者を数人見つける
上記の「履歴書やカバーレターを自分で作成する」の項目でもお話ししましたが、オーストラリアのレジュメには「推薦人」に関する記載が求められます。
この推薦人とは、主にあなたの元職場の上司、同僚、または大学の教授であることが多いです。
オーストラリアの就職・転職活動をしていると、この推薦人に関して尋ねられることがあります。ほとんどの場合、選考過程の最終段階で、あなたの推薦人にあなたの性格、勤務態度、レジュメに記載されている内容の真偽等を問います。
この内容によって、内定するかどうかが決まるといっても過言でないほど重要なステージなので、必ずあなたのことを良く評価してくれる人を2〜3人選出しましょう。
オーストラリアで求められている3つの職種

ここでは、オーストラリアで求められている職種を3つご紹介します。
これらの職種で働くことができレバ、オーストラリアで働くことがより容易で現実的なものになるでしょう。
シェフ
新型コロナの影響でオーストラリアは2020年から2021年まで国境を封鎖しました。そして多くの都市がロックダウンを導入し、自由に外出することができなかったため、カフェやレストランといったホスピタリティ業界が大打撃を受けてきたという経緯があります。そのため、多くの移民や留学生が自国に戻ってしまったのです。
現在、再び国境を開いたとはいえ、いまだにホスピタリティ、サービス業界での人材不足は深刻であると聞きます。
そのため、これらの業界での就職は比較的容易でしょう。
エンジニア
オーストラリアは経済のデジタル化が急速に進んでします。2016年から2017年にかけてICT産業がGDPに占める割合は5%しかありませんでしたが、今後この割合はさらに増えていくと言われています。
そして新型コロナがこの状況に追い風になりました。テレワークが普及し、自動化やIT化がさらに進ようになったのです。
2023年にはIT産業従事者が10万人不足すると言われています。
オーストラリアのエンジニアの待遇は非常に良く、残業が少ないのに高給で有給も取りやすいと聞きます。
しかし、職場の多くが都市部に集中しているため、オーストラリアの郊外や田舎でのんびりと暮らしたい人にはおすすめできません。
看護師
看護師もオーストラリアで人材が不足している職種です。
昨年、オーストラリアでは医療従事者は4回のコロナウィルスに対するワクチン接種が義務付けられました。これを理由に、多くの看護師が職場を去り、職を失ったのです。しかし、そのような状況であるにも関わらず、コロナウィルスが原因でいまだに医療現場はかなり逼迫しています。
このような理由から、ますます看護師が求められているのです。
オーストラリアの看護師の待遇は日本よりもかなり良いそうです。給料や労働条件が良いだけでなく、夜勤や残業が強制されないと聞きます。興味がある方はいかがでしょうか?
まとめ:オーストラリアで働くためには計画性が大切!

いかがでしたか?
オーストラリアと日本の就職・転職市場は大きく異なることがわかっていただけたのではないでしょうか?
オーストラリアで働くためには計画的、かつ戦略的である必要があります。みなさんがオーストラリアで働くことを実現することを応援しています!頑張ってください!
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